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概要

ホメオパシー的災害対策

12 まえがきインチャ癒しを始める35歳まで、私は本当に生きるのが苦しかった。自分を責めまくっていた。潰瘍性大腸炎で死にかけてホメオパシーに出会い、体は治ったものの心が苦しくて仕方なかった。「私を認めろ!」と怒っている自分(インチャ)がいたので、周囲に認めてもらうために必死にがんばった。その結果認めてもらえたとしても、本当に怒っているのは母に認めてもらえない自分だったから、決して満足することはなかった。同じように「私なんかいらん子で死ねばいいのだろう」と自暴自棄になっている自分(インチャ)、「私は何をやってもダメな人間」と責める自分(インチャ)、これらが私の中に未解決な問題として存在したため、心の苦しみが和らぐことはなかったのである。結局、インチャの大元は「お母さん、私を愛して!」という願いが叶わずに悲しんでいる自分だった。本当に愛を求めているのは、親から条件付きの愛しかもらえず、価値がないと否定されて泣いている自分(インチャ)だから、そのインチャを癒さない限り、たとえ人から愛されても次の瞬間にはまた愛されない苦しみがわき上がり、満足感が持続しないのである。大元のインチャを癒すには、親の価値観で否定されて泣いているインチャを見つけ、無条件に愛してあげることが必要なのである。そして、大いなるものから愛されているという感覚、自分は自然の一部であり大いなるものに生かされているという感覚をもつことが大事なのである。それが信仰心である。信仰心を取り戻すことはインチャ癒しの核となる。大いなるものへの尊敬と信頼、感謝を通して自分のなかにいる内なる神(本来の自分)への尊敬と信頼、感謝が生まれるのである。ホメオパシーによって潰瘍性大腸炎の血便が止まったとき、私は庭のベンチに座りたくなった。寒い2月終わりごろのことだった。風が冷たく私の頬を通り過ぎる。リスやロビンが庭にいる。ふと地面を見ると芝生の間からクロッカスの花が顔を出していた。鮮やかな紫の花びらの中に黄色のおしべがあった。美しかった。頭上の木に目をやると、寒さの中で健気にもビクトリアプラムの真っ白な花が咲いていた。春があった。それらの春をしみじみと感じ眺めていたら涙が吹き出てきた。嫉妬して、憎んで恨んで、恨まれ嫌われ、自分を嫌い、いじめる心。これら人間界での闘いがこの自然界においてはちっぽけでどうでもいいことであるこ