スピリチュアル・マテリア・メディカ 第1巻

スピリチュアル・マテリア・メディカ 第1巻 page 8/30

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概要:
スピリチュアル・マテリア・メディカ 第1巻, ホメオパシー出版, ユブラジ・シャルマ著, 二宮美幸訳

6しかし、シャルマのスピリチュアル・マテリア・メディカが霊的本質において正しいとしても、私たちはクライアントの肉体と精神から生じる症状に基づいてレメディーを選択しなければならず、そういう意味で、シャルマのスピリチュアル・マテリア・メディカを地上につなぎ止めるいかりを必要とする。もしいかりを下ろす場所を間違えたら、空想の世界をさ迷うことになってしまうだろう。だからこそハーネマンのマテリア・メディカが重要になってくるのである。ハーネマンのマテリア・メディカは、プルーバーの主観的要素はあるものの原物質のプルービングに基づくものであり、最も実証的で正確なマテリア・メディカであるからである。とはいえ、膨大な症状の羅列にしか見えないそれらハーネマンのマテリア・メディカをとらえるのは難しい。ハーネマンのマテリア・メディカをシャルマのスピリチュアル・マテリア・メディカと接続することで、ハーネマンのマテリア・メディカに血を通わせ生き生きとしたものにすることができるのではないかと信じる。そしてハーネマンのマテリア・メディカを通してクライアントに対する霊的洞察を可能にすると信じる。すなわちシャルマのスピリチュアル・マテリア・メディカを実際のクライアントに応用することが可能となると信じるのである。しかし、ハーネマンのマテリア・メディカがある意味で難解であるように、シャルマのマテリア・メディカも簡単に読めるものではない。読者は、ときどきシャルマの述べていることが理解できずに苦しむことになるかもしれない。しかし、更なる勉強を重ね、本書が何を言わんとしているのか理解できるよう人間的に成長してほしいと願う。現在、カレッジ・オブ・ホリスティック・ホメオパシー(CHhom)では、ハーネマンが著した原書から訳した、『純粋マテリア・メディカ』と『慢性病マテリア・メディカ』を完全翻訳し、テキストとして使用しているが、シャルマの『スピリチュアル・マテリア・メディカ』の日本語版が完成した今、この二つの希有なマテリア・メディカの接続が可能となったことをたいへんうれしく思う。ハーネマンのマテリア・メディカ(肉体)とシャルマのマテリア・メディカ(魂)をつなぐのは、私たち(心)である。ホメオパスならびにホメオパシーを学ぶ学生の皆さん一人ひとりが、ハーネマンのマテリア・メディカとシャルマのマテリア・メディカへの理解を深め、レメディーとクライアントへの深い理解によって両者を共鳴させ、クライアントを治癒へと導くことを期待している。なお、『スピリチュアル・マテリア・メディカ』には第2巻があり、より霊的生理学・病理学・解剖学に重点が置かれ、さまざまなイラストによってレメディーの本質がよりイメージしやすくなるようにできている。第2巻の日本語版はシャルマ三度目の来日となる2012年5月に完成する予定であるが、こちらも楽しみに待っていてほしい。                               2011 年10 月28 日                             Ph.D.Hom 由井寅子