愛は治癒力を活性化する

愛は治癒力を活性化する page 7/38

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概要:
心理学, 心理療法, 愛

5 はじめに学生たちは、テクニックとその理論の修得に大半のエネルギーをつぎ込んでいます。出版される本といえば、テクニックや理論に関するものが中心です。 ところが、わずか15パーセントだというのです。治癒の要因にテクニックが占める割合は! これはまさに、驚天動地の発見と言えるのではないでしょうか。 治療者たちは、テクニックさえあればクライアントを癒すことができるという、ある種の妄想に取り憑かれていたのかもしれません。そうした妄想から覚め、大きな方向転換を迫られるときが来たように思われます。すなわち、テクニック以外の、残り85パーセントを占める治癒の要因に目を向けていかなければならないのです。 では、テクニックではないとすると、いったい何が、クライアントを癒すのでしょうか? もう一度、ランバートの調査を振り返ってみましょう。 全体の40パーセントを占める治療外の要因のなかで主なものは、人間関係による影響でした。そして治療要因である60パーセントにおいても、治療者との良好な人間関係によるものが30パーセントを占めていました。さらに、15パーセントを占める期待感やプラシーボ効果についても、そうした影響は、一般に治療者との人間関係によって高められるとされています。 つまり、心理療法の治癒の本質は、どうやら?人間関係?にあるようなのです。ランバートは、クライアントが治療者から?尊重されている、理解されている、関心を持たれている?と感じられることが