毒と私

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概要:
毒と私, 幻冬舎, 由井寅子著

11 はじめには正式にこれを却下しました。医師と患者は治療法の選択の権利を持つべきであるとの立場からです。妥当な見解だと私は思います。ホメオパシーに反対の意見のほとんどは、ホメオパシー療法に用いられる「レメディー=原物質が残らないほどに希釈したもの」は、科学的に言えばただの砂糖玉やアルコールであり、効果があるわけがないというものです。彼らは、自分自身レメディーを使ってみることもなく、ホメオパシーはカウンセリングであり、レメディーはプラシーボ(偽薬)効果を持つにすぎないと主張しています。私は不思議に思います。人間はいつから、科学で解明できない事象は存在しないと結論づけられるほど偉くなったのでしょう。なぜ、現代の科学では「まだ」解明できていないだけだと考えることができないのでしょう。ホメオパシーには効果がないと断言できる方は、控えめに言っても傲慢との謗りを免れ得ないでしょう。賢明な方はすぐに理解されるでしょうが、「ホメオパシーはリスクが高い」とバッシングすることは、ナンセンスです。レメディーは天文学的に薄めているアルコール溶液を砂糖玉にたらしたものですから、物質的な副作用はありません。薄めていて原物質の残っていない水をとると言うと、多くの人々は懐疑的になりますが、