毒と私 page 31/38

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毒と私, 幻冬舎, 由井寅子著

247 おわりになった新聞記事を書かれた記者のみなさん、特に長野氏には、いまとなっては心からお礼を申し上げたいと思います。なぜ私がそこまでホメオパシーにこだわるのか不思議に思われる方もいるでしょう。答えは単純です。私自身が死んだような身だったところを、ホメオパシーに救われて、生き返ったからです。そのため私は自分の命を神様に預けて、今後の人生をホメオパシーの普及に懸けることを決意したのです。そして人々が自己治癒力を使い自らが健康になれることを心から願っています。私は今年で、58歳になります。息子や娘は一人身の私の老後を心配して「老齢基礎年金には加入しているのか」などと聞いてくるようになりました。しかし、私は長生きすることにはあまり関心はありません。いまはとにかくすべきことをやって、お迎えが来たらころりと死ぬのがいいのではないかと考えています。東日本大震災で思い知らされたように、人間、いつ死ぬかわかりません。明日死ぬかもしれないのであれば、今日できることは今日のうちにやっておきたいと思うのです。私は、死ぬときに後悔したくありません。だから、正直でありたいし、自分が正しいと思うことを口にし、やるべきことをやりたいと思います。そうして、死ぬときには神様に「私