晩年のハーネマン

晩年のハーネマン | ホメオパシー出版 page 12/36

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概要:
晩年のハーネマン リマ・ハンドリー著 澤元亙訳 由井寅子監修 ホメオパシー出版

日本語版監修者まえがき10いるはずです。歴史を単なる遺物と見るか、現代にも生かせる受け継ぐべき遺産として見るかは読者次第です。批判者の中にはあまりに感情的になり、取るに足らないものもあります。 結局のところ、こうした一連の批判は、最初に述べたように本書によって読者が、「そもそもハーネマンとは自分にとっていかなる存在なのか」という問いを突き付けられたことに対する反応であると言ってよいでしょう。教義化されたハーネマン像はもはや存在していません。歴史的なハーネマンを見せられたとき、多くの、特にクラシカルの読者は、自分の存在理由の土台が崩れてゆく感覚を覚えたのかもしれません。だとするなら、過剰な反応が出てくるのもやむをえないと考えます。 ところで翻訳は、澤元亙さんにお願いしました。彼との仕事はもう五回目を数えます。ハンドリーさんの息の長い英語が読みやすい日本語になりました。本書は、ホメオパシーを学んでいる人には、ぜひ読んでもらいたいと思います。その一方で、ハーネマンの診ケースブック療日誌の研究は、ホメオパシーの歴史研究としてだけでなく、一九世紀前半の医療事情について関心のある人にとっても関心の引くテーマであると思われます。常識を覆したという意味でも知的興奮の味わえる、稀有な著作です。その興奮を共有しようではありませんか。                            二〇一一年一〇月八日ホメオパシー博士 由井寅子