晩年のハーネマン

晩年のハーネマン | ホメオパシー出版 page 22/36

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概要:
晩年のハーネマン リマ・ハンドリー著 澤元亙訳 由井寅子監修 ホメオパシー出版

はじめに20物質から解放する究極の方法であるとみなした。さらに次のこともわかる。もちろん治療は成功することもあったし、間違うこともあった。行き当たりばったりで、お手上げ状態になり、失敗することもあった。レメディーの反応に対して、とりわけ悪化に対して別の方法による処置を試したこともあった。さらに日誌からは次のこともわかる。すなわち、ホメオパシーを始めたばかりのころに使えたレメディーは五〇かそこらだったが、人生も終盤になると、二〇〇ほどのレメディーが使えるようにマテリア・メディカを発展させていた。病気の魔の手から患者を引き離そうとして、いつもとは異なった新しいレメディーを、つまり、ノゾードや、それほどプルービングしていないものや、まだプルービングしていないものですら処方していた。とりわけ日誌からうかがえるのは、彼が、実験や試験を行い、探求し、自分で定式化した方法を信頼していたことである。症状が確かに病気の唯一の表現であるなら、症状を取り除けば病気も取り除けると信じていた。選んだレメディーで症状が取り除けなかったなら、別のレメディーを選んだ。症状が悪化すれば、多くの場合彼は、そうした悪化は別のレメディーを指し示す手がかりであるとみなした。症状が消失すれば、たいてい余白に感嘆符を二重に記した。ホメオパシーが効くということは、最高の処方家ですら驚かざるをえなかったようである。診療日誌からうかがえる実物大のハーネマンは、毎日仕事に励むハーネマンである。実存主義的な心理療法家のイルヴァン・ヤロムは次のように書いている。「毎日の仕事の中で治セ ラピスト療家は、患者と真の信頼関係を結びたいと思うなら、それがかなり不確かな関係であることに気づく。こうした不確かな関係に耐える力こそ、この職業に必要とされる条件だ。一般の人々は、予