晩年のハーネマン

晩年のハーネマン | ホメオパシー出版 page 9/36

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晩年のハーネマン リマ・ハンドリー著 澤元亙訳 由井寅子監修 ホメオパシー出版

7In Search of the Later Hahnemannだけでなく、歴史的な距離を埋めるための「想像力」が必要です。しかし歴史的ハーネマンをとらえるにはそれだけでは不十分です。一番厄介なのが、そうした歴史的なハーネマンを受け入れることになる自分自身の心です。今まで自分が信じてきたことが崩れ去るのは非常につらいことです。しかしだからと言って、それを見過ごしてよいことにはなりません。それは知の怠慢だからです。自分の教わってきたこと、自分が当たり前だと思っていたことが、じつは違っていたというのは非常に衝撃的なことです。もちろん注意深く歴史に対処する人であれば、自分が教えられたことに対して、何かおかしいと感じた人もいることでしょう。… 彼[ハーネマン]はもはや、長年にわたり主張してきた「症状の全体像」にだけ基づいて処方することはなかった。たいていマヤズム論に基づいて処方した。治療を開始するに当たって患者個人に合わせて処方する前に必ずいつも疥癬マヤズムを取り除いた。… 彼が処方しようとするときに基づいた手がかりがどれほど部分的なものであったかを知ると、私たちは驚くであろう。…… 選んだレメディーが症状を取り除かなかったなら、その同じ症状を有する別のレメディーを選んだ。… 特徴的な症状が見当たらなかったら、ハーネマンは、重要な症状あるいは際立った症状に基づいてレメディーを選んだ。さらにこうした症状がない場合、たとえ普通の症状であっても永続的な身体的症状に基づいて処方することで満足していたようである。たとえば、「便秘」以外に何の手がかりがなくてもプラムバンやオピウムを処方した。…… 事実上ハーネマンは、今のわれわれなら「臨床基準の方法」と呼ぶであろうやり方によって処方した。たとえば、リウマチレメディー、麻痺レメディー、呼吸器レメディー、泌尿