ホメオパシーとは? 
1.ホメオパシーとは
2.気付きと自然治癒 3.希釈と振盪
4.ケース紹介
5.英国と世界
6.日本の現状
7.バイタルフォース
■波動の世界 1999年11月 ホメオパシーの理論と実践
ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー学長 由井寅子

U気づきと自然治癒力
さて同種療法が何故自然治癒力を揺り動かすのか考えてみたい。症状の奥には、生命エネルギーの停滞があるが、それはその人自身が抱えるこだわりのパターンである。そのパターンに同種のレメディーのパターンを入れることで、一時的にパターンの共鳴増幅が起き、そうすることで自分自身の体がそして心が、そのパターンを持っていることへの気づきが起こると考える。それは自分自身との対面である。(図解参照) そもそも自然治癒力とは自らが自然体に戻ろうとする力のことであり、不自然な自己への気づきからしか自然体、すなわち自分本来の生き方を取り戻そうという意志も働かない。自分本来の自然に戻ろうとすることが、病気を追い出すそもそもの力なのである。 だからホメオパスの役目は、レメディーがその人自身を写す鏡となるように同種の波動を届け気づきの手助けをしているだけで、気づくのも治しているのも自分自身の生命エネルギーであり、自分以外に自分を治せる者など本当は何処にもいないというのが真実である。 レメディーは、心のみならず、潜在意識レベルとしての細胞の心にも作用する。細胞はトラウマなどの子供の頃の深い苦しみを記憶しており、それが私達の顕在意識を無意識的にコントロールしている。高いポーテンシーのレメディーを与えることによって細胞レベルで捕らわれている恐怖などを解放していく。 またケガや事故では細胞レベルでショックを受けており、そのショックをアーニカというレメディーで解放することにより、傷口が塞がったり、出血が止まったりする。そして細胞を縛っているトラウマよりも深く私達をコントロールしているものをホメオパシーではマヤズムと表現している。それは人間の業と言ってもいいかもしれない。現代医学で手をこまねいている難病がホメオパシーで治癒してしまうのは、マヤズム療法があるからといえる。 このようにレメディーは希釈レベルが高ければ高い程、肉体から心や感情そして潜在意識や魂へと作用して行くが、その作用を持たせる為には希釈するだけではなく希釈した水を振盪する(叩く)ことが必要である。レメディーは<希釈><振盪>この2つの行程の繰り返しによって作られ、その繰り返しのレベルがポーテンシーで表され、効果的ポーテンシーが経験によって確立されている。 ベンベニスト博士は1988年Natureという科学雑誌に、超希釈液にその物質の活性が残っていることを証明する論文を発表したフランスの科学者で、発表当時は、世界的にセンセーションを巻き起こし、反対派との激しい論争を繰り広げたことは有名である。 彼は、分子の量をどんどん少なくしていくと、ある段階までは勿論アレルギー反応も小さくなるのだが、ある段階になると反応が逆転し反応が強くなり、さらに希釈していくと反応は徐々に大きくなり、あるピークを境にまた反応が小さくなっていくという現象を発見した。どこまで希釈していってもその繰り返しで反応がなくなることはない。つまり生体は、物質にアレルギー反応を示すように、水に記憶された物質の情報にも反応することが分かったのである。この実験結果は、生化学反応を起こすには物質がなければならないという発想が一つの幻想に過ぎないことを示しており、結局生体反応も物質そのものではなく、水を介して伝達される物質の持つ情報に反応していたのである。 その実験がホメオパシー現象の科学的証明となることに気が付いたのは彼の学生だった。彼の最近の研究結果でも、十の十八、二十一、二十七乗倍希釈という具合に段階的に効果のピークが現れることがわかってきている。たとえば、十の二十四乗倍で希釈したときはまったく反応しない。このようにブラックホールのように、ある倍率になると全く反応しなくなる時点がある。 これはポ−テンシーと関係し、同時にホメオパシーのフラクタル理論とも関係するだろう。同時に量子理論とも関係してくる。即ち全体と部分の関係が成り立つ関係で、効果的希釈倍率とは、部分がより微小な部分の全体となる関係が成り立つ不連続の連続として続いていくものだからである。魔女狩り状態の発表当時と変わり、10年経った現在、世界的に権威のある研究所や科学者が彼の研究を支持しており、ノーベル賞を獲得するのは時間の問題と言われている。日本でも、昨年ホメオパシージャパン(株)の招きにより、彼の最新の研究成果をホメオパシーとの関連をはかりながら発表している。 ちなみに彼の最近の研究では、物質の持つ固有振動パターンを電気的に水に記録することに成功し、その水に記録された情報をコンピュータに記録し、電話回線を使って別のコンピュータに転送することに成功している。彼はこれからは電話で治療できる時代が来るだろうし、診察も情報に対する生体反応を見るだけで全て分かるだろうと言っている。 ベンベニスト博士には気の毒だが、彼の発想は、天才科学者ネルソン博士(私の大学院時代の恩師)が作ったクォンタムゼイロイドというホメオパシー理論をベースに開発された世界最先端のエネルギー測定修正器で既に実現されている。