ホメオパシーとは? 
1.ホメオパシーとは
2.気付きと自然治癒 3.希釈と振盪
4.ケース紹介
5.英国と世界
6.日本の現状
7.バイタルフォース
■波動の世界 1999年11月 ホメオパシーの理論と実践
ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー学長 由井寅子

V 希釈と震盪
病因と症状がまた、心と物質がフラクタルな照応関係にあり、病気と同じものは自然界の動植物や鉱物そして病原体の心の中にあると考え、その心と同じ振動パターンを取り出すテクノロジーが、ホメオパシーの希釈振盪法ではないかと考えている。 物質は通常原子以上には分解しない。但し高エネルギーを加えると原子も分解し、より小さな素粒子に分解される。その素粒子ももっと小さなクォークから成り立っており、結局粒子はフラクタル(入れ子式)により微小な粒子の回転体から成り立っている。しかし単なる希釈においては原子以上に分解することはない。したがって限界希釈を無視して物質が存在しない水溶液を希釈しまくることにどんな意味があるのかという当然の質問が出てくる。 この希釈振盪過程とは物質的な希釈過程ではなく、水に転写された物質の持つ固有振動パタ−ン(情報)を希釈していると考えている。水は0℃〜60℃までは完全な液体ではなく液晶状態にあり、形を吸収する性質を持っている。それは物質の持つ固有振動パタ−ンが、液晶素子としての水分子に電磁気的に固定化されることを意味し、一度形成されたパタ−ンは物質がなくなっても維持されることが知られている。 一度水に記憶された情報は、自己保存と自己増殖する性質があるように感じる。保存される理由は、勿論エネルギー的に安定状態にあるからだろうが、安定状態とは自由エネルギーを放出して形に囚われるからこそ安定するのであって、その提供される鋳型としての形にこそ安定状態なるものが存在する理由があるのではないかと思う。形の鋳型とはエネルギー的なものではなく、非エネルギー的な無次元の情報であり、記憶であり、形を形作る鋳型としての意識の運動パターンだと考えている。自由の喪失と引き替えに獲得される安定場が、逆に形を維持する力となっていると考えるのである。それは意識というものが余りに細かいものである為、ゴーゴーと流れているにも関わらず、何一つ波が立たない状態で、しかしながら全てのものの影となって支配し影響力を及ぼしているものと表現したら良いだろうか?  1958年ロンドン大学のペンローズ教授は、機械的に激しく動かすだけで木製ブロックのような無生物でも自分と同じ物(ブロックが2つ結合したもの)を複製し自己増殖出来るという画期的なことを提示した。水に吸収されたパターンも振盪することによって、そのパターンが増殖され、また同時にパターンの共鳴及びパターンの微小化が起こっているのではないかと考える。それは音の倍音発生の仕組みと相通じる所があるのかも知れない。 何れにせよこうして振盪する度に1滴に含まれる情報パターンはフラクタル的により微小なパターンより構成されるものとなると同時に多数化し、それを希釈振盪することによってよりパターンの純粋化及び微小化が起こり、それが水分子の微小な構造変化の中に保存されると同時にその水分子が作る立体構造の中にもフラクタル的に保存されていると考える。そしてハーネマン自身、レメディーの霊魂化という考えに到達している。もっともこれは事実から推測した仮説に過ぎない。但しレメディーの持つパターンは特殊な技術で凍らせ顕微鏡で観察することができ、私自身、ネルソン博士の研究所で6X、12X、100Xの各ポーテンシーのパターンを実際この目で見せてもらったことがあるが、ポーテンシーが高くなるにつれて明らかにレメディー固有のパターンの数が大小様々な相似形に増えていたことは事実として申し上げる。 また最近の研究によって、震盪することによって、水の凝集領域(水の中に水で出来た真珠のようなもの)が増殖することが知られている。そしてその凝集領域から発せられる固有の振動パターンが情報となっていることが知られている。 物質が超微粒子の段階的なパターンの組み込みにより生じたとするなら、このホメオパシーに於ける希釈振盪の過程は、全く逆の方向で、分子の持つ運動パターンから、その分子に相当する心や魂と言った超微粒子の運動パターンへ変換していると見ることも出来るだろう。つまり物質とはエネルギー、即ち中身のある(その内部に粒子を持つ)運動体であるのに対し、レメディーとは、中身の無い(その内部に何も持たない)情報体で、希釈振盪の過程に於いて徐々に疑似物質化している過程とみることができる。 森羅万象は振動し、そうして万物は命を持ち、生物は生命を持っている。 振動していないものなど何一つとしてない。そして命を吹き込むものも振動(パターン)である。だから命という漢字には、叩くという漢字が入っているのだろう。レメディーにおける叩く作業は、神聖な作業で英国ヒリオス製薬会社では、ハーネマンの時代と同様に聖書の上で行われており、その光景はまさに水に命を吹き込んでいるかのようである。