ホメオパシーとは? 
1.ホメオパシーとは
2.気付きと自然治癒 3.希釈と振盪
4.ケース紹介
5.英国と世界
6.日本の現状
7.バイタルフォース
■波動の世界 1999年11月 ホメオパシーの理論と実践
ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー学長 由井寅子

X 英国と世界の実状
環境への関心の高まり、そして心と体の両方に作用し、副作用を持たない自然療法への関心は、そのままホメオパシーへの関心へと繋がり、ホメオパシーはこの20〜30年の間に急激に発展している。英国を中心として世界的な流れを簡単に紹介する。 英国には、国家に認められている主な三つの協会がある。しかし各協会のホメオパス(ホメオパシー治療家)の認定試験は、各協会ごとに行われ、国家試験とはなっていない。したがって英国の認定ホメオパスは、各協会員を国家が認定するという形(N・O・S)をとっている。また医師の紹介を経てホメオパスに診療してもらう場合、そのホメオパシー治療費は政府が支払うという制度になっている。 英国ではホメオパシー療法は一般的であり、4人に一人はホメオパシー治療を受けている。またレメディーは、誰でもホメオパシックファーマシーなどで買うことが出来る。但し、購入できるレメディーは限られており、ポーテンシーの高いものや特殊なレメディーは、ホメオパスしか扱うことができず、一般の方は買うことが出来ない。 この様に、英国においては私のように医師の資格がなくても、国が認めたホメオパシ−協会の試験に合格すれば、ホメオパスとしてクリニックを開業し、治療することができるようになっており、ホメオパスを育成するカレッジも沢山ある。 ヨーロッパのホメオパシ−に対する法律は国によってバラバラで、フランスのように医師しかホメオパシー治療を行ってはならないとする国もあれば、反対にノルウェーのように、ホメオパシーと西洋医学は方向性が正反対であるという立場から、ホメオパスがホメオパシー治療を行うのは良いが、医師はホメオパシー治療を行ってはならないという国もある。ほとんどの国では医師でなくてもホメオパスとして活動できるようになっている。 現状では、本当のホメオパシーは英国を中心として息づいていると言える。ご存じの方もいるだろうが、英国王室は150年にわたりホメオパシーの良き理解者であり、英国で本物のホメオパシーが発展した理由の一つに王室がホメオパシーを保護してきたということが大きい。 欧州以外の国でホメオパシーが広く普及している国は、インドとラテンアメリカがあげられる。インドでは、医学の独立した部門として認識されている。30万人の常勤ホメオパス、10万人以上のホメオパシ−医師がおり、120以上のホメオパシーの学校がある。 ラテンアメリカでは、特にメキシコ、アルゼンチン、ブラジルで、何千人ものホメオパスがおり、治療水準は高い。メキシコでは、二つのホメオパシーの学校があり、それぞれ800人以上の生徒がいる。またオーストラリアとニュージーランドでは、政府がホメオパシーを発達させる為に連盟基金を是認しつつ、ホメオパシー協会に委任し現在急速に広がっている。この影には英国ホメオパスの協力がある。その他ホメオパシーが浸透し実践されている国として、アメリカ、カナダ、イスラエルがあげられる。そしてホメオパシーの関心は、韓国、スカンジナビア、ポーランド、ロシア、南アフリカ、そして日本で高まっており、まさに全世界的規模で注目され急速に広まりつつある。