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面白本と美術館・博物館
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◇本を読んで賢くなる◇

このコーナーは、みなさんに「こんな本を読んだらどうか?」というおせっかいな記事を掲載します。ジャンルには特にこだわらず、新刊・既刊にもこだわらず、本屋さんに行けば手に入る本、図書館で借りることができる本を取り上げます。

●晴れた日は巨大仏を見に
 宮田珠己著(白水社刊)新刊 税込価格 1,680円

けっこう厚い本、しかも「巨大仏」という馴染みのない名詞がタイトルになっている、思わず「何ですかね?」と手に取る・・・。

はっきり申し上げて、この本は「実用書」ではありません。ジャンルで言うとエッセイ(著者は東南アジア旅行の達人として知られる:版元のキャッチコピー)で、また宗教論とも全然関係なくて、なんとなく読まされてしまうところが「エッセイ」たる所以でしょう。

実は「日本には世界で最も多くの仏像がある」という説があります。本当なのかどうか、確認していませんが、おそらく確認するのは不可能に近いのではないでしょうか? なぜなら、新聞広告でよく見かける「あなたに幸運をもたらす○○像」まで、とても数えられないからです。そこまで考えなくとも、田舎の小さなお寺にある仏像まで調査するのは大変だと思ってしまいます。ただ、明白と思われる(勝手に思うだけですが)のは、日本人は「像」が好きらしいということです。あんな大昔に奈良大仏も作ってますから。

それで本書の内容ですが、日本国内にある「巨大仏」を見物し、感想をまとめただけです。この「巨大仏」というのは、具体的には「高さ40メートル」以上のもので、それは著者が勝手に「ここら辺で」という感じで線引きしただけです。やや意外なのは、奈良や鎌倉の大仏はそれほど巨大ではなく「巨大仏」の仲間には入れてもらえないということ。みんなもっとデッカイということです。

さて、関東地方にお住まいの方はおわかりのように、大船(神奈川県)高崎(群馬県)牛久(茨城県)には、何となく「それらしい」ものが立っているわけです。このうち、茨城の牛久の「もの」は、実はギネスブックにも掲載されていて、高さ120メートルの青銅製、阿弥陀如来像ということで、高さニッポンイチ。他のふたつは観音さまで、それでは「阿弥陀さまと観音さまは、どっちが偉いのか?」といった疑問は参考サイト等で学習してください。

ちなみに本書では、新潟県に巨大「親鸞上人」像があることも紹介されていますが、これにも新鮮な驚きを感じてしまいました。そう言えば、親鸞上人は京の都を追放されて、現在の新潟県や茨城県で長く布教活動をしていたんですね・・・とにかく面白い本でした。

★本書は在庫ありです。書店でお求めになるか、図書館で借りてください!
参考サイト 仏像世界 

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●健康食品ノート 
 瀬川至朗著(岩波新書・岩波書店刊)既刊 税込価格 777円

いわゆる「健康食品」を知りたいという方への概説書。まず知っておくべきことは、著者が栄養学者や管理栄養士といった分野の人ではなく、毎日新聞社の記者であるということ。すなわち、ジャーナリストの書いたものです。

一般的に、食品や栄養について書かれたものは、ほとんど「栄養士業界」とも言うべき専門家の方々の手によるものです。最終的には、それらを読む必要があるのですが、まずサワリの部分で頭の整理をしようという場合、この新書は読みやすくできています。

本書の中心とも言えるのは、やはり「2 健康食品を検証する」「3 人での試験がしめす効果」そして「4 ダイエットの真実」です。たとえば「カルピス」と「カルピス乳酸」はどう違うのか? 「発芽玄米」の意味、「アミノバイタル」の有効性検証など、ちょっとした小話のネタ作りにも役立つのです。

ただ、突っ込んだ専門的知識を望む方には、やや物足りないかもしれません。それは、本書が「入門書」ということで、納得してもらいましょう。

(版元による本書の紹介文)
がんが治る、ダイエットに効く、血圧を下げる…、さまざまな効果をうたう健康食品の人気はいま、うなぎのぼりだ。病気になつて強い薬を飲むよりも、日常の摂取で病気を予防するという考えはいい。しかし、はたして個々の健康食品にほんとうに効果はあるのか。科学的根拠にもとづく客観的情報を提供する。<岩波書店HPより引用>

★本書は在庫ありです。書店でお求めになるか、図書館で借りてください!

●ホメオパシー海外選書/人生の道・ホメオパシー 
    人体の象徴&人生の段階におけるホメオパシックレメディー

 Didier Grandgeorge,M.D.著 由井寅子訳(ホメオパシー出版刊)
                          新刊 税込価格 2,100円

本書では、人生の各段階が「ホメオパシー的に」どうとらえられるか? それをわかりやすく、しかも深い哲学をバックにまとめられています。ホメオパシーを理解しようとする方、これから勉強しようと考える方は、ぜひ読んでください。

<訳者まえがきより>
『名著「スピリット・オブ・ホメオパシック・レメディー」に続く、Dr. Grandgeorgeらしいレメディーの本質と人体&人生の本質とを対応させた啓発的な本となっている。本書では、私たちが受精を通じ誕生するまでの期間から、老年期を通じ最後の死の瞬間までの過程が描かれており、人生の各段階でよく起こる身体的・精神的症状とそれに対応するレメディーを参照しながら、人生の連続したそれぞれの段階の哲学的な意味を明らかにしている。 彼の言うその関係性は、啓蒙的で実践的であり、象徴的な実例によって生きたものとなっている。Dr. Grandgeorgeの注意深い観察は、子供の成長への洞察力を深めたいと思うすべての人にとって貴重なものとなるだろう。 病気はなにかが間違っていることの警告であり、この身体を正しく健康にあらしめることで、自ずと魂の目的を達成することができるわけである。私たちの体は正しく生きるための道となっているのである。そしてそれが人生そのものである。』

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●夢を食いつづけた男 
 植木等著(朝日文庫・朝日新聞社刊)既刊

本書は、あの植木等氏がお父上(植木徹誠・うえきてつじょう)について語ったものです。植木等氏は、今の若い世代にはあまり馴染みがないでしょうし、中年層でも「名前は知ってる」という程度の方も多いと思いますが、実は「超大物タレント」です。

あの有名な「クレイジーキャッツ」というグループで大活躍、テレビ・映画界で一世を風靡した方です。どこかでクレージーキャッツの「スーダラ節」などをお聞きになったことがあるでしょう? また、映画のソフト「ニッポン無責任時代」などを見たことのある方もおられるでしょう。なかなか面白いのです、本当に。

繰り返しますが、その方が「自分」のことではなくお父上の話をまとめました。しかし、内容は「亡き父を偲んで思い出をしたためました」ではなく、もっと前向きなものになっています。

お父上の徹誠氏は、あるときはキリスト者、あるときは浄土真宗の僧侶、またあるときは社会運動家であって、常に時代に真正面からぶつかって行った人です。あらゆる不正に怒り、抑圧された人達に同情し、かつ行動に移した人です。おそらく、こういった生き方が例外ではなく、多くの青年がこの時代、同じように生きたはずです。とにかくこの本を読むと、かつてこんな生き方があった、こんな人達が近代日本を作った、そういった感慨を持たずにはいられません。

この本は一種の伝記本ですが、お父上の活躍した時代である大正から昭和初期にかけて、その時代の様相も生き生きと伝わってきます。この時代を知る人達が、もうどんどん少なくなっていますから、貴重な証言です。

しかし、徹誠氏は「清廉潔白」を身上に生きただけの堅物ではありません。息子の等氏が「今だから言える恋愛沙汰」なども公開しています。

エネルギッシュで前向きな人生! 学校で、家庭で、企業で管理された生き方しか知らない現代人の多くには、人間にとって「生きる意味とは何か」を伝えてくれるのです。

★本書は、版元の朝日新聞社では在庫切れですので、図書館で借りて読んでください!

参考サイト ちょっとだけだよ、クレージー! 

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◇美と歴史にふれる◇

●サンクトペテルブルク古都物語 エルミタージュ美術館展
                    〜エカテリーナ2世の華麗なる遺産〜

10月26日(火)より12月8日(水)まで 福岡市博物館(福岡市早良区)で開催
12月17日(金)より平成17年1月30日(日)まで 広島県立美術館(広島市中区)で開催

歴史と芸術の街、ロシアのサンクトペテルブルク。ロシア第2の大都市、クラシックバレーの都としても有名、そしてエルミタージュ美術館のある街です。

このサンクトペテルブルクは、2003年に「建都300周年」を迎えて、さまざまな催しが行われました。わが国でも、サンクトペテルスブルク近郊のツァールスコエセロー市にあるエカテリーナ宮殿の「琥珀の間」については、NHKテレビの特集番組でも修復工事の完成が取り上げられていましたね。第2次大戦時にドイツ軍に破壊されたままになっていたのです。

また、現在のロシア皇帝(大統領)の出身地もサンクトペテルブルクです。さて、この「北のベニス」と呼ばれる都を作ったのは、もちろんピョートル大帝(英語読みだとピーター)ですが、今回はこの「大帝」はあまり関係ありません。そうではなく、あの有名な女帝、エカテリーナ2世(またはエカチェリーナ2世)に深い関係があるのです。

みなさんも世界史の教科書、または池田理代子氏の「女帝エカテリーナ」でご存知かと存じます。エカテリーナさんは人望があったと見えて、外国(今のドイツ)から輿入れした「助っ人」にもかかわらず、周りの人達に担がれて自分のご主人(すなわちロシア皇帝)を追い出し、トップに立った人です。

ヨーロッパの貴族社会では、外国人と結婚するのはめずらしいことではありません。あのマリーアントワネットも、オーストリア(ハプスブルグ家)からフランス(ブルボン家)に輿入れし、フランス革命のドサクサのなか、処刑されたのですね。

しかし、エカテリーナさんのように、嫁いだ先で自分が皇帝の座に上り詰めるというのは、なかなかのことです。

本題に戻ると、エカテリーナ2世は「啓蒙専制君主」と称されるように、開明的な女性で若い恋人もいましたが(余談です)、ロシアにおける文化の発展にも寄与し、膨大な数の美術品を収集しました。それが、現在のエルミタージュ美術館の基礎となったのです。

今やエルミタージュ美術館は、ルーブル美術館、大英博物館と並ぶ「世界3大美術館」と呼ばれるほどの所蔵を誇っています。

今回の展覧会では、このエルミタージュ美術館のコレクションから、絵画や宝飾品など127点が公開され、ロシアの黄金時代を、エカテリーナ2世がかき集めたコレクションを含めて、ヨーロッパ美術が堪能できるのです。
(広島県立美術館による案内文より)

ロシアのサンクトペテルブルク(ソ連邦の時代はレニングラード)にあるエルミタージュ美術館は、ロシアの女帝エカテリーナU世の宮廷博物館として1765年に建設され、250万点に及ぶ貴重なコレクションで世界的に知られる美術館です。サンクトペテルブルク300周年を記念して「都市と文化」をキーワードにエルミタージュ美術館が誇る宮廷ロシアの黄金時代の遺品と名品を紹介します。<広島県立美術館HPより引用>
*エルミタージュ美術館とは?
歴代皇帝の宮殿だった「冬宮」など5つの建物からなり、400を超えるほどの展示室がある。所蔵品は約300万点と言われる。

*エカテリーナ2世とは?
ロシアの歴史上最も有名な女帝(在位 1762年〜96年)。ドイツ貴族出身で、16歳のときロシア皇太子と結婚する。その後ロシア正教に改宗し、熱心にロシア語を学ぶ(ヨーロッパの貴族社会では、フランス語が共通語だった)。夫のピョートル3世が皇位に就くものの、クーデターを起こして自ら帝位に就いた。

参考サイト 福岡市博物館  
参考サイト 広島県立美術館 
参考サイト ロシアンレポート(日本文)  
参考サイト エルミタージュ美術館公式ページ(英文・ロシア文)  

博物館・美術館 展覧会案内  
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