環境・自然治癒力・ホメオパシー ニュートピックス;
食と環境病気と自然治癒力
トラコ先生inロンドン面白本と美術館・博物館
食と環境 病気と自然治癒力 BOOKS リンク


食と環境
10


◇亜鉛不足と味覚障害

最近なんとなく、何を食べても美味しくない、食べ物の味がはっきりしない・・・、そんな変な感じがありませんか?
実は、若い世代を中心にそういう人が増えているのです。これは『味覚障害』という一種の疾患です。この『味覚障害』は、実にさまざまな原因から引き起こされます。
そこで今回は、近年増加傾向にある『味覚障害』の原因を中心にして、必須ミネラル・亜鉛の働きを考えます。


●何も美味しくないという悲劇

味を感じる感覚が鈍化してしまうと、何を食べても美味しくありません。もうほとんど「味」を感じなくなることもあるようです。その結果、非常に濃い味や刺激的な味を求めることにつながります。
人は誰でも、とりあえず何か味のするものが食べたいと思うわけですから、当然と言えば当然です。
それでも、その過激な食生活であっても、どうにか栄養のバランスがとれれば、それも良しかもしれません。しかし、実際にはどうでしょうか? ますます偏った食生活に突き進んで、生活習慣病などに結びつくことも大いに考えられます。

今や日本では、味覚障害患者が年間14万人前後も新たに確認されています。特に、若い層と高齢層に多いようです。また、女性の方が男性よりも多いと言われています。
そのあたりの事情を簡単にまとめると、次のとおりです。

○味覚障害の原因は?
 
@他の病気が原因になる場合(ウイルス性感冒、中耳炎、ハント症候群、糖尿病、肝機能障害、口内炎 他)
A外科手術等が原因になる場合(口蓋扁桃摘出手術、全身麻酔での喉頭ポリープ手術、麻酔を使った歯科治療 他)

@やAのように、病気やそれに伴う外科的治療が原因になる場合、全身疾患(糖尿病や肝機能障害など)のケースと局所的疾患(口腔内の病気・障害など)のケースがあります。
後者の場合は特に、口腔内粘膜の障害と、それに伴って起こる味雷細胞(みらいさいぼう=味を感じる部分)の消失や減少といった例、末梢神経障害(味覚を感じる「顔面神経」などの障害)の例などが、わかりやすいものです。また局所的な「放射線治療」によって生じることもあります。

B薬剤が原因になる場合⇒副作用として(血圧降下剤、動脈硬化治療剤、解熱鎮痛剤、抗がん剤、痛風治療剤 他)
C亜鉛の不足が原因になる場合(食生活の面で⇒亜鉛の摂取不足、野菜・穀物に含まれるミネラル分量の低下)
D加工食品を多く摂ることが原因の場合(食品添加物の作用)
E加齢が原因になる場合

上の項目で、BとCとDは深い関係があります。なぜかと言うと、亜鉛を多く含むような食材を摂っていた場合でも、薬剤の副作用や食品添加物の作用によって、結果的に亜鉛を吸収できない場合がありうるからです。
すなわち、食生活に偏りがなくても、薬剤(処方薬・市販薬)や「加工食品」の成分が亜鉛の吸収を妨げたり、体内の亜鉛を排出してしまったりするということです。たとえば、加工食品に含まれる人工添加物では「フィチン酸」とか「ポリリン酸」は、亜鉛の吸収をじゃまする働きがあります。
もちろん、最初から食生活に問題があって(新鮮な野菜や穀類を摂取しないなど)、そこから亜鉛不足に陥るケースもあります。
さらに現在、農地の土壌劣化が国際的に深刻な問題になっています。この場合は、きちんと食べても解決しないという情況が出てきます。

《土壌の劣化とは》
よく「土地が痩せる」という言葉を耳にしますが、これはいったいどういう意味でしょうか?
私達が食物とする野菜や穀物(米や麦など)は、土地の栄養分を吸い上げて成長します。窒素・リン・カリウムの三大栄養素や他の微量栄養素など、土中にあるミネラル分を吸収します。それで当然、作物としてミネラル分を含むわけです。
土中にこういったミネラル成分がなくなってしまったり、塩分やアルカリ成分を多く含んでしまったりすると、作付けには適さない状態になります。

 ※土壌の劣化要因・・・「風食」「水食」「塩類化」「アルカリ化」「酸性雨」「化学肥料に含まれる環境ホルモン」など

 ※植物が自らの成長に必要とする土壌中の栄養分は、主に無機物質です。そのなかでも、窒素・リン・カリウムは重要で「三大栄養素」と呼ばれます。

またEの場合も、他の原因と重なってくることが多いようです。すなわち、加齢に伴って生活習慣病などに罹るケースが多くなりますが、そういう場合に処方される薬剤は、基本的に長期間の服用が必要なものが多いのです(血圧降下剤、動脈硬化治療剤:抗コレステロール剤、経口血糖降下薬など)。
すると薬剤によっては、亜鉛の吸収を妨害したり、せっかく吸収されている亜鉛を体外に急速に排出したりする効果を発揮してしまいます。しかし慢性的な疾患の場合には、薬を止めることもできません。
もともと、加齢によって味雷細胞自体も減少していきますから、亜鉛の吸収が阻害された場合には、二重のマイナスになります。

《亜鉛の吸収を妨害する/亜鉛を排出する薬剤とは》

降圧利尿剤:チアニド系、メチルドパ、フロセミド
冠血管拡張剤:塩酸オキシフェドリン
解熱剤:アセチルサリチル酸
抗リウマチ剤:D-ペニシラミン

(薬剤名は成分名)


●亜鉛が欲しい、しかし、吸収しにくくて不足しやすい!

さて、亜鉛はいろいろな意味で注目されている「ミネラル」の一種です。したがって、いわゆる「健康食品」や「サプリメント」などのお店では、必ず関連商品が置いてあるはずです。
亜鉛は体内では合成されないため、食品から接種しなければなりません。野菜、穀物、魚介類・・・いろいろなものに含まれます。しかし前述したとおり、その食物(野菜など)のほうも怪しい状態だったりする可能性もあります。

亜鉛は、新陳代謝が盛んな細胞に多く含まれます。なぜなら、亜鉛はタンパク質の合成や細胞の代謝などにかかわる酵素の成分になるからです。
こうして見ると、亜鉛というミネラルは、生命活動の根幹にかかわっていることがよく認識できます。しかし実際には、亜鉛は吸収されにくいミネラルなのです。
これは、上記の病気や薬剤などの問題以前に、成分として基本的に吸収されにくいということです。

なぜそうなのか? その理由は次のとおりです。

・もともと食物に含まれている割合が低い
・調理によって失われやすい
・体内への吸収率が悪い

繰り返しますが、亜鉛は細胞の代謝に必要なミネラルです。タンパク質の生成、細胞分裂時のDNA合成などで大きな役割を果たします。
また、免疫力の強化などにも必要です。病原菌(病原性微生物)やがん細胞と戦う免疫力を維持し強化します。本当に大きな存在です。

○亜鉛の効能と効果を整理すると

1. 味覚や嗅覚を正常に維持する
 血糖を調節して、味覚や嗅覚を正常に保つ働きをするホルモン<インシュリン>の合成にも亜鉛が必要。

2. 免疫力を強化する
 体内に病原菌などが侵入したとき、亜鉛と亜鉛を含む酵素が新しい免疫細胞を作ります。

3. 精子を作る
 亜鉛は前立腺で性ホルモンの合成にかかわると考えられます。したがって、亜鉛が不足すると精子の生産に支障があります。


●「少子化対策?」にも亜鉛だ!

上記のように、男性にとっては「精子の生産」にかかわる重要なミネラルですが、対する女性にも亜鉛は必要です。
なぜなら、亜鉛は細胞代謝にかかわるからです。代謝が活発なら、肌もきれいに保つことができます。また、美しい髪の毛も、代謝が良くなければ維持できません。
このように、強い男性と美しい女性が多くなれば(?)大きな問題になっている「少子化」にも、歯止めをかけることが・・・。

☆亜鉛が多く含まれている食材

黒ゴマ(すりつぶす)、海草類、カキ(海の牡蠣)、カシューナッツ・アーモンド(ナッツ類)、たらこ、レバー、うなぎ、さんま、高野豆腐、ササミ

 ※ビタミンCとともに摂るのが効果的と言われる
それらを食べる時は、ビタミンCを豊富に含むレモンや、クエン酸を含む梅干や黒酢などを少しだけでも、摂ってみたらいかがでしょう?

★バイタルエレメントキットのご案内

人体を支配する24種類のバイタルテッシュソルト(生命組織塩)と、12種類の微量元素のレメディーからなる「ホメオパシー版」細胞活性サポートキットです。
赤ちゃんからお年寄りまで、さまざまな場面で安心してご利用いただけます。また、各種ミネラルや必須微量元素のバランスの崩れにも適合します。

キット定価:¥13,650(補充用単品 各¥525)

ホメオパシージャパン鰍フホームページで「商品案内」をご覧ください

http://www.homoeopathy.co.jp/

Copyright©2004-2005 日本ホメオパシー医学研究会 All rights reserved.