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病気と自然治癒力
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「かぜ」とインフルエンザ

ご存知の方も多いでしょうが、「かぜ」という病名は−昔から「感冒」とも呼ばれていますが−正式なものではありません。
一般的な症状としては、喉が痛くなったり、せきが出たり、鼻水が出たりするような、主に呼吸器に現れる症状をまとめて、私達が「かぜの症状」と言っているだけです。

ウイルス性と細菌性がある
「かぜ」には、正式には「かぜ症候群(シンドローム)」という、症状の総体に対する名称があります。これは、後天性免疫不全症候群や心不全などと同じで、病態に関する呼び名です。
かぜ症候群の症状をもたらすのは、アデノウイルスやRSウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルスなどの、200種類以上のウイルス、さらにマイコプラズマ、クラミジアなどの細菌からも発症すると見られています。
ですから、私達がいつも「かぜ」と言っている病気は、主に「ウイルス感染」によって引き起こされる「呼吸器系の急性炎症」のことです。
ここで、インフルエンザはどうなっているのだ? とお考えの方もあるはずです。
そう、インフルエンザは、インフルエンザウイルスへの感染によって発症する、かぜ症候群の一つです。ただ、症状が極めて短期間に重症化する(さらに、症状が全身に及ぶ)ため、恐れられているわけです。
そして困ったことに、ウイルスは常に変化します。同じ型のウイルスだけを警戒していても、埒(らち)が明かないのです。

「かぜ」は薬では治らない!
これだけ原因となるウイルスや細菌が多種に及んでいるのですから、特効薬はなかなか作れないということが簡単に推測されます。
さて、それでは「かぜ症候群」の原因となるウイルスや細菌は、どうすればやっつけることができるのでしょうか? 結論から言うと、かぜ(かぜ症候群)は「かぜ薬」ではほとんど治りません。
いわゆる「かぜ薬」は、かぜ症候群の症状を抑えるためのもので、病気の原因を排除するものではないのです。 なかには、抗生物質で何でもやっつけられると思っている方もおられるかもしれませんが、抗生物質は「細菌」にしか効果はありませんし、何よりも「抗生物質」自体が人体に有害な面があると考えられています。
さらに、インフルエンザに対する「予防接種」にしても、雑誌(週刊文春/2005年1月20日号)等で報道されてもいるとおり、場合によっては極めて重大な副作用がある上、その有効性もはっきり実証されておらず、1994年の予防接種法改正で「任意接種」に変更されています。

「かぜ」を治す方法
かぜ症候群の感染源の90パーセント前後がウイルスと見られていますが、このウイルスというのは、刻々と変異を遂げる厄介者です。
となると、ピンポイントでウイルスを倒すことは無理であって、ウイルスに対抗できる力(抵抗力=自然治癒力)を高めることの方が現実的なわけです。
すなわち、ウイルス(または細菌)と闘うためには、自分の持つ自然治癒力が何よりの決め手であることをしっかり認識しましょう。
この治癒力を最大限に活用するために、からだを休める(十分な睡眠)ことと栄養バランスの良い食事が必要です。
特に睡眠は、免疫力を高めるために絶対に大切なものです。

高齢者のインフルエンザに注意!
インフルエンザウイルスに感染すると、体内に入ったウイルスは急速に数を増やし、約48時間で最大になります。したがって、その症状も急激に進行するのです。
いわゆる「普通のかぜ」と異なり、全身に及ぶ筋肉痛や関節痛、倦怠感、頭痛、発熱などが伴います。そして、インフルエンザの場合の発熱は39〜40度にも達しますが、発熱自体はウイルスに対する身体の防御反応であり、むやみに解熱剤を使うことには慎重さが必要とされます。
(注)乳幼児の場合は、インフルエンザの初期症状が大人ほどは典型的でなく、判断しにくいと言われます。
診断した医師がインフルエンザ感染を見抜けずに解熱剤を処方した結果、「インフルエンザ脳症」で命を落としたり、重度の障害が後遺症で残ったりするケースが多数報告されています。
ここで注意すべきなのは、高齢者の感染です。高齢者の場合、インフルエンザに肺炎を併発することがあり、それが命にかかわるような状況になり得ます。
もともと高齢になると抵抗力が弱くなり、ウイルスにも細菌にも感染しやすいわけですから、予防に気を配ることが大切です。

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