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面白本と美術館・博物館
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◇本を読んで賢くなる◇

このコーナーは、みなさんに「こんな本を読んだらどうか?」というおせっかいな記事を掲載します。ジャンルには特にこだわらず、新刊・既刊にもこだわらず、本屋さんに行けば手に入る本、図書館で借りることができる本を取り上げます。


日本史鑑定−天皇と日本文化
 <対談>  明石散人・篠田正浩(徳間書店刊)新刊 本体価格 533円

まず、本書はかなりの歴史通を対象にしているのかもしれない、一読してそんな感想を持ちます。具体的に、司馬遼太郎氏の対談集などと比べると、分析が極めてユニークかつ非正統的と言ってもいいと思われます。
これは、対談する二人が芸能分野に深い関わりを持っていて、共にアカデミズムの世界では生きていないことを考えれば、当然かもしれません。 篠田正浩氏は、言うまでもなく元映画監督(すでに引退)であって、日本文化の源流は中世にあるという考え方の持ち主です。誰もが知っている女優・岩下志麻の夫でもありますね。明石散人氏は、在野の歴史家・博識家とも呼べる方で、多くの著書をモノにしています。 そして、この二人の対談で、歌舞伎、浄瑠璃、和歌などがテーマになり、こうした芸能文化の話題から、大きくは天皇制と日本文化の関連にまで広がって行きます。
本書では、さまざまな発見もあります。たとえば、「時宗の系譜と歌舞伎の意識」の項で出て来る次のような明石氏の発言・・・ 「(前略)武家の誇りは面目で、面目は死とイコールします。そして、どんなに偉そうなことを言っても、残念ながら町人には面目はないわけで、あるのは面子です。どんなに舞台で侍を演じても、初代団十郎の若い頃は単なるお芝居に過ぎなかったのだと思います。ところが、初代団十郎が舞台で刺されて死ぬことによって、舞台に面目に生きる武家世界が取り込まれたのです。団十郎が舞台で死ななかったら、歌舞伎は今のような様式を持った演劇にはならなかったと思います。(以下、略)」 <本書37頁〜38頁より引用>
これは歌舞伎に関する話のほんの一部ですが、それにしても、歌舞伎の歴史について考えさせられるエピソードです。 さらに、近松門左衛門の作品に出て来る人物の台詞から、当時の武士と商人との「力の逆転」を読む話など、日本歴史についての「へェー」が連発できます。
なお、天皇制と武家社会の関わりについて書かれたものは新書などでも刊行されていますが、文化との関係のなかで、それもかなりマニアックな視点から話が進んで行くところが、本書の面白いところです。
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実用ホメオパシー −医師のホメオパスによる自己治療のための安全なガイド−
 Dr.David Gemmell著 由井寅子訳(ホメオパシー出版刊) 新刊 税込価格 1,785円

著者は経験豊富な医師です。本書の内容は、事故とその応急処置、女性や子供の健康に関する問題、一般的な健康問題など、日常的に遭遇することの多い116ものテーマを取り上げ、それぞれのケースへの対処法をホメオパシー療法を中心に解説します。 いわゆる現代医学による治療を含めて、取るべき健全で有効な手段をいくつも提案しながら、さらにホメオパシーによる自己治療を安全に行うため、わかりやすい解説を付します。 まさにホメオパシー療法による、セルフメディケーションへの絶好のガイドになっています。
★本書は在庫ありです。BOOKSコーナーの「ホメオパシー出版の書籍取り扱い書店」でお求めになるか、web書店でご購入ください。

パラサイト日本人論―ウイルスがつくった日本のこころ
 竹内 久美子著(文芸春秋社刊) 既刊 税込価格 1,325円 <文春文庫> 税込価格 450円

著者はライターとしてかなり有名な方です。京都大学で動物行動学を学び、現在は著述に専念しているという女性。固定ファンも多いようです。 ところで日本人論と言えば、昔から「縄文人と弥生人」とか、同じ意味で「縄文人と渡来人」という区分けで論じられて来ました。本書もその点は踏襲されているわけですが、単に「先に来た派」と「遅れて来た派」で論じるのではなく、生物学的にアプローチしているところに特色があるわけです。
たとえば、なぜ京都人は恐妻家なのか? なぜ九州人は男尊女卑なのか? 浄土真宗はなぜ最大宗派となったか? なぜ関西では日蓮宗が強いか? さまざまな具体例を、先住民である縄文人の血と、後から日本列島に入って来た渡来人の血の分布で、県民性や地方性まで含めて解説。なかなか説得力があるのです。
ちなみに、縄文人が南方から来た人々であることは、ミトコンドリアDNAの調査でも証明されているとのことで、これに対して、渡来人(現代日本人の多数派はこちらの血が濃い)は、北方の極寒地方から移動してきた人々と見られています。 また、NHKの特集番組「日本人はるかな旅」でも、日本人のルーツは大まかに見ても5つで、異なる時期に別々のルートから日本列島に入ったらしいと解説していました。昔の「日本人単一民族説」は、完全に崩壊したわけです。
たしかに、日本列島の位置を考えると、まさに「ユーラシア大陸のドン詰まり」です。いろいろな人達が最後にたどり着いた場所、それが日本列島だったのでしょう。そう思うと、最近の科学的研究の結果は、むしろ当然という感じもします。著者も次のように述べています。 「アジア人は系統樹のあちらこちらに登場する。しかしよくよく見るならば、いくつかの傾向が存在することがわかってくる。日本人を別にして考えると、まず、枝分かれの初めの方には、中国人、韓国人、タイ人、マレーシア人、…(中略)…日本人はアジア人全体をすっかりカバーするほどで、マレーシア人、インドネシア人しか登場しない最後のひとかたまりにさえ現われてくるのである。くどいようだが、日本人は単一民族などではないのである。」 <本書60頁〜61頁より引用>

[本書の構成]
第1章 二つのルーツを持つ日本人
第2章 男と女とパラサイト
第3章 日本人の死生観
第4章 ウイルスがつくった日本のこころ
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■ホメオパシー出版の<売れ筋>ご案内■
6ヶ月間(2004年6月〜11月)の売上ベスト6です。
第1位 ホメオパシー in Japan <第3版>
第2位 ホメオパシーガイドブックB キッズ・トラウマ
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第5位 ホメオパシーガイドブックA バース(出産)
第6位 講義録A予防接種は果たして有効か?

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◇美と歴史にふれる◇
●シャガール展 平成17年1月16日(日)まで 
八王子市夢美術館にて開催 住所:東京都八王子市八日町8−1 ビュータワー八王子2階
アクセス:JR八王子駅より徒歩15分 京王八王子駅より徒歩18分
駅よりバス利用の場合は、バス停八日町1丁目下車
開館時間:午前10時〜午後7時まで(入館は午後6時30分まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
年末年始の休館日:12月29日〜1月3日

あまりに有名な画家、マルク・シャガール(1887〜1985)は、ユダヤ人としてロシアに生まれ、フランスで活躍しました。 現在でも、見ているだけで楽しくなる彼の作品は、世界中の人達の心を捉えています。その幻想的な、そして見る者の想像力を試すような作品は、油彩画や木版画、リトグラフ、水彩画、そしてポスターまで含まれます。 なかでも、巨匠ピカソと並んで「20世紀最高の版画家」と賞賛されるほど、彼の版画における業績は素晴らしいものだと言われます。 なお本展覧会では、リトグラフ(石版画)、エッチング(銅版画)、木版画、油彩画が公開されます。

☆八王子市夢美術館は、平成15年10月の開館から1年を迎え、それを記念して「開館1周年記念シャガール展」を開催しているとのことです。

参考サイト
八王子市夢美術館 http://www.yumebi.com/

●ピカソ展―幻のジャクリーヌ・コレクション 平成17年1月6日(木)から3月13日(日)まで
山口県立美術館にて開催
住所:山口市亀山町3-1(TEL:083-925-7788)
開館時間:午前9時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(月曜が祝日または振替休日の場合は翌日休館)

誰もが知ってる画家、パブロ・ピカソさん。子どもごころに「変な絵を書く人がいるな」と思っていた方も多いと思います。でも、この画家のすごさがわかって来るのは大人になってからです。 本展では、晩年のピカソを支えて多くの傑作のモデルにもなった妻・ジャクリーヌのコレクションから、人物をモチーフとした作品に焦点を当て、絵画やデッサン、彫刻、合計して約120点が紹介されています。 今回の出品作は、主にピカソの作品のなかでも彼自身が愛着を持ったものになっているようで、彼の死後、妻ジャクリーヌが相続したコレクションから選ばれています。そして、ジャクリーヌのコレクションは、本邦初公開。本展では、1917年に描かれた人物像から1972年の作品まで、ピカソの壮年期から晩年まで、偉大な画家の変遷を確認できるのも魅力です。

参考サイト
山口県立美術館 http://www.pref.yamaguchi.jp/kenbi/index.htm

●サンクトペテルブルク古都物語  エルミタージュ美術館展〜エカテリーナ2世の華麗なる遺産〜
平成17年1月30日(日)まで 広島県立美術館(広島市中区)で開催
アクセス:市内電車・バス「縮景園前(しゅっけいえんまえ)」下車 JR広島駅から約1km
開館時間:午前9時〜午後5時[土曜日は午後7時まで](入館は、閉館30分前まで)
休館日:HPで要確認 原則として月曜日(祝日及び振替休日を除く)
年末年始の休館:12月25日〜2005年1月1日を予定

歴史と芸術の街、ロシアのサンクトペテルブルク。ロシア第2の大都市、クラシックバレーの都としても有名、そしてエルミタージュ美術館のある街です。
このサンクトペテルブルクは、2003年に「建都300周年」を迎えて、さまざまな催しが行われました。わが国でも、サンクトペテルスブルク近郊のツァールスコエセロー市にあるエカテリーナ宮殿の「琥珀の間」については、NHKテレビの特集番組でも修復工事の完成が取り上げられていましたね。第2次大戦時にドイツ軍に破壊されたままになっていたのです。
また、現在のロシア皇帝(大統領)の出身地もサンクトペテルブルクです。さて、この「北のベニス」と呼ばれる都を作ったのは、もちろんピョートル大帝(英語読みだとピーター)ですが、今回はこの「大帝」はあまり関係ありません。そうではなく、あの有名な女帝、エカテリーナ2世(またはエカチェリーナ2世)に深い関係があるのです。
みなさんも世界史の教科書、または池田理代子氏の「女帝エカテリーナ」でご存知かと存じます。エカテリーナさんは人望があったと見えて、外国(今のドイツ)から輿入れした「助っ人」にもかかわらず、周りの人達に担がれて自分のご主人(すなわちロシア皇帝)を追い出し、トップに立った人です。
ヨーロッパの貴族社会では、外国人と結婚するのはめずらしいことではありません。あのマリーアントワネットも、オーストリア(ハプスブルグ家)からフランス(ブルボン家)に輿入れし、フランス革命のドサクサのなか、処刑されたのですね。
しかし、エカテリーナさんのように、嫁いだ先で自分が皇帝の座に上り詰めるというのは、なかなかのことです。
本題に戻ると、エカテリーナ2世は「啓蒙専制君主」と称されるように、開明的な女性で若い恋人もいましたが(余談です)、ロシアにおける文化の発展にも寄与し、膨大な数の美術品を収集しました。それが、現在のエルミタージュ美術館の基礎となったのです。
今やエルミタージュ美術館は、ルーブル美術館、大英博物館と並ぶ「世界3大美術館」と呼ばれるほどの所蔵を誇っています。
今回の展覧会では、このエルミタージュ美術館のコレクションから、絵画や宝飾品など127点が公開され、ロシアの黄金時代を、エカテリーナ2世がかき集めたコレクションを含めて、ヨーロッパ美術が堪能できるのです。

(広島県立美術館による案内文より)
ロシアのサンクトペテルブルク(ソ連邦の時代はレニングラード)にあるエルミタージュ美術館は、ロシアの女帝エカテリーナU世の宮廷博物館として1765年に建設され、250万点に及ぶ貴重なコレクションで世界的に知られる美術館です。サンクトペテルブルク300周年を記念して「都市と文化」をキーワードにエルミタージュ美術館が誇る宮廷ロシアの黄金時代の遺品と名品を紹介します。
<広島県立美術館HPより引用>

参考サイト
広島県立美術館 http://www1.hpam-unet.ocn.ne.jp/index02.html
参考サイト
ロシアンレポート(日本文)http://f4.aaacafe.ne.jp/~russianr/
参考サイト
エルミタージュ美術館公式ページ(英文・ロシア文)http://www.hermitagemuseum.org/

■博物館・美術館 展覧会案内
http://www.tama.or.jp/~kayama/museum/museum.html

■artscape
http://www.artscape.ne.jp/artscape/reference/exhibition/index.html#

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