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ドラコ先生inロンドン
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■第6回 トラコ先生、子供の問題に迫る!

○今回は、トラコ先生に子供たちの問題についてお聞きします。今回もずばり本音で語っていただきます。なおインタビューは、ホメオパシー出版編集部で担当しました。

日本の子供たちが抱える問題とは?

編集部
トラコ先生は、お二人の子供さんを現在も育てられている、現役のお母さんです。上が男の子で、下が娘さんとお聞きしています。特に娘さんは本当に元気者のようですね?

トラコ先生
そうですよ。娘は、すでに私がホメオパシーの治療を受けた後で産んだんでね、だから元気なんですね。

編集部
それで当然ですが、子供さんの問題は、実際に子育ての現場を踏んでいる立場からも、考えられることが多いのですね?

トラコ先生
そうなんですよ。現在の大きな問題は、日本人全体に忍耐力がなくなっていること。特に、子供の教育に当たるべき立場の大人、親たちが、本来のパワーを持っていない。すなわち、人間力のようなものですが、まったく貧弱になった。・・・まあ、ご存じのように、私は長い間、英国で報道の仕事をしたりホメオパシーの勉強をしたりしてましたよね。それで、久しぶりに日本に帰国して感じたのは、日本人らしい日本人がいなくなったこと。大人が大人でなくなってきた。これでは、子供たちが本当に可哀想ですよ。

編集部
たしかに、英国在住の女性ライターが、日本の男は頼りないというようなことを本に書いてますが・・・。

トラコ先生
男も女も、大人に問題がある。

編集部
それで、先生は「キッズ・トラウマ」という講演をずっとなさってますね。本も同じタイトルで出版されて、かなり売れているのですが・・・。

トラコ先生
そうです。子供の問題は、もちろん国際的に共通した部分もありますが、たとえば暴力の問題とかね。しかし、日本で突出している問題もある。

編集部
それが、先ほどおっしゃった「大人に忍耐力がない」という問題ですか?

トラコ先生
そうです、それが大きいですよ。だいたい、子供の教育には力が要るし、忍耐力が要る。その忍耐力のない人間が親になると、真正面から子供に向き合えない。

編集部
たしかに、子供に向き合うのは精神力が要ります。たとえば「どうして○○なのか?」などと、一日中質問してくる。これに、しっかり答えられるほど、今の親には知識も忍耐もない。だから、学校で先生に聞きなさい、パパに聞きなさい、ママに聞きなさい・・・ですね。

トラコ先生
そう。自分に自信がないと答えられない質問が多いからね。特に若いお父さんは、自分も疲れきっているから、もう精神力がもたなくなっている。それで、子供に暴力をふるったりする。若いお母さんも、子供に怒鳴り散らす。

編集部
私にも、父親はたしかに怖いものでしたが、たとえば父親が怒れば、母や祖父母がかばってくれるとか、そういうクッションはありました。

トラコ先生
そうね、それが普通ですね。しかし今、家庭が一番恐ろしい場所になっている子供たちが増えている。父親も母親も忍耐力がないから、子供を諭す能力がない。そうなると、とにかく怒って一時的に子供を黙らせるか、あとは逆に放っておくか・・・。

編集部
それが子供たちに、自分は親に捨てられたような、のけ者にされているような、孤独感を与えているんでしょうか?


親の愛情と人間力が子供を育てる

トラコ先生
うん。子供を守るべき家庭が、子供を守っていないから、子供たちは行くところがない。夜中にコンビニの駐車場にたむろしたり・・・。とにかく、子供を叱るには、本当のパワーが必要です。人間としてしっかりした成長を遂げていない親たちには、苦行ですよ。でも、完璧な親もいない。

編集部
テレビの公共広告では、子供に対してどうしてよいかわからないとき、とにかく抱きしめてあげてくださいと言ってます。

トラコ先生
まあ、抱きしめられて、子供は安心しますね。私なんかも、よくうちの子供たちに手をあげる、叩いたりする。でも、そのあとで謝るんです。お母さん悪かったね、やりすぎたね。そう言って謝る。

編集部
すると、子供さんのリアクションは?

トラコ先生
お母さんは悪いよ、これは虐待だよ! そんなこと言ってくるんです。

編集部
へえ、そうなんですか。

トラコ先生
でも、私は愛情を持って接して、悪いことは悪いと言う。それは親が言うしかないからね。ただし、母親として「どうして、ママが何度も言うことをしてくれないのか? お願いだからしてくれよ!」とも言う、たとえば。

編集部
泣きを入れるのではなくて、ですか?

トラコ先生
泣きではなく、話し合いですよ。親と子の話し合い。そうして、コミュニケーションの取り方を教えることもできる。

編集部
そうすると、子供と話をする時間が長いですね。一般の親御さんと比べて・・・。

トラコ先生
それは、必要な時間ですね。それを省こうとするのは、親としての怠慢になる。

編集部
でもたとえば「こういうことをすると、どうしていけないのか?」を、自分の子に説明するのは大変ですよ。それは「法律で禁じられているから」とか「やってはいけないことで、怒られるから」とか「そんなことすると、結局自分が損する」・・・なんていう感じで。特に、日本では宗教的な基盤があまりないですから、最終的には親の世界観、価値観だけになったりする。

トラコ先生
世界観を持てる親ならまだましですけど、だいたい日本人の親は「世間がどうの・・・」という言い方をするでしょう。隣の○○ちゃんはやってるとか、△△ちゃんがやらないとお母さんは恥ずかしいとか・・・。

編集部
そうです。母親には多いですね。自分の子供に「お母さんは△△ちゃんのこと、期待してる」とか言う人が・・・。何のために、どういう理由で期待しているのか、子供には説明しない。

トラコ先生
子供はペットじゃないですからね。まず親の方に、人間としての未成熟があって、それには、子供の頃のトラウマの問題もあるんです。インナーチャイルドを抱えた大人の問題が・・・。

編集部
そうですか。

トラコ先生
だから、キッズ・トラウマの問題は大切です。

編集部
そうですね。では、本日はありがとうございました。

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